どうして出来ないの?
- Saito Shigeru
- 2019年12月23日
- 読了時間: 3分
また、母親論。
大半のお母さんはお子さんの「出来ないところ」ばかりを見る癖がありますよね。
出来ないところが気になって仕方ないようです。
多分、理想とする子供像、あるいは最低限のラインか何かがあってそれに達していない部分が気になっているのでしょう。こんなことも出来ないようじゃあ、先が思いやられる。そう感じている方が多いように見受けられます。
それで出来ない部分を「指摘する」ことになる。
特に低学年のお子さんの場合には、何故出来ないのか本人も分かっていないのではないでしょうか。出来る子も何故できるか分かっていない。出来ない子も何故出来ないか分かっていない。
だから、
「どうして出来ないの」という質問には答えられない。できない理由を知らないのだから。で、あまり問い詰められるとその理由を適当にどこからか探してきて答えてしまう。説明になってない理由説明。
それぞれの子には得意不得意があります。お母さんにとっては見過ごせない部分かもしれません。でも、それをお子さん本人に、母親という立場から「指摘」することの意味については良く考えたいものです。
指摘されればされるほど、本人は自信がなくなります。問い詰めれば問い詰めるほど、困ってしまいます。
「どうしておねしょが治らないの」と指摘するのと同じように。
おねしょは放っておけばいつかは消えます。
子供の発達段階はチグハグでバラバラです。他の子との比較、理想形との比較は子供を追い詰めます。追い詰めれば頑張るかというと、萎縮して縮こまってしまいます。
はやり、「今のままで大丈夫、そのまま伸びて行って良いのだよ」というメッセージを送ってやりたいものです。
失敗しないように気にする子より、何度失敗してもへっちゃらで立ちあがってくる子の方が生き生きしています。
失敗は子供の特権ですから。
なんだか子育てブログ風になってしまいましたが、中学生に対しても基本は同じだと思っています。
勿論、個人差はあります。
「どうして出来ないの」は禁句だと思っています。出来ない理由を本人が分かっていないのだから。何故だかできない自分を自覚した時に、自信がなくなるから。何故出来ないか理由が分からないのだから直すことなんて難しい。例えそれが大人にとっては簡単なことでも。そして、また失敗してしまうのではないかと不安になる。自信がなくなる。
他人より失敗の回数は多いが、自分はいずれできるようになる人だ。そう思えること。そんな経験が子供を強くすると思っています。彼等の人生はこれからですから。
お子さんの方から聞いてきた時にはアドバイスはOKだと思っています。一緒に考えよう、という姿勢がベストだと思っています。大人と子供の立ち位置が近付いている現代のベストポジションかと思います。親子が「同じ方向」を向いて同じ問題を共同して解決しようとする姿勢。求められた時には人生の先輩としての提案をしてみる。
どうでしょう。
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